脳血管障害
脳血管障害は、脳の血管に異常が起きることで、脳の働きに影響を与える病気です。
- 脳梗塞（血流の途絶による脳への酸素不足）
- 脳出血（脳内での出血）
- くも膜下出血（脳の表面とくも膜の間の出血）
- 脳動脈瘤
（動脈壁の膨らみ、破裂するリスクあり）
脳神経外科
脳神経外科は、脳、脊髄、末梢神経など神経系に関連する疾患やけがを治療する専門科です。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害をはじめ、頭部外傷、脳腫瘍、椎間板ヘルニア、動脈瘤など幅広い病気を対象とします。診断にはCT、血管造影などの高度な画像診断技術を活用し、外科的手術や最新の医療技術で治療を行います。また、早期発見や治療後のリハビリを通じて、患者の生活の質を向上させることを目指しています。
主な診察・治療を行う病気
脳神経外科では、脳や神経に関するさまざまな疾患を診察・治療しています。以下は主な診察対象の病気です。
腫瘍
- 脳腫瘍（良性および悪性の腫瘍）
- 神経膠腫（グリオーマ）
- 髄膜腫
- 聴神経腫瘍 など
- 下垂体腫瘍
（ホルモン分泌異常を引き起こす可能性あり）
頭部外傷
- 脳震盪
- 頭蓋骨骨折
- 硬膜外血腫・硬膜下血腫
神経疾患
- 三叉神経痛（顔の激しい痛み）
- 顔面けいれん
脊椎・脊髄疾患
- 椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
- 頸椎・腰椎の変性疾患
- 脊髄疾患（脊髄腫瘍、脊髄圧迫など）
先天性疾患
- 水頭症（脳脊髄液の流れや吸収の異常）
- 頭蓋縫合早期癒合症
その他の疾患
- てんかん（外科治療が必要な場合）
- 脳膿瘍（感染症による膿の蓄積）
- 脳性麻痺（外科的治療が検討される場合）
片麻痺（片方の手足が動かない）
片麻痺は、脳血管障害の代表的な初期症状の一つであり、体の片側の手や足が突然動かなくなる、または力が入らなくなる状態を指します。この症状は非常に特徴的で、急性期に現れることが多いため、脳血管障害の早期発見において重要なサインとなります。
片麻痺が起こるメカニズム
片麻痺は、脳内の運動機能を司る部分に異常が生じた場合に発生します。特に、脳梗塞や脳出血が原因で血流が遮断され、脳細胞がダメージを受けることで引き起こされることが多いです。脳の損傷部位がどちらか片側の場合、その影響は反対側の手足や顔面に現れるのが一般的です。
言語障害（言葉がうまく出ない）
脳血管障害では、話すことが難しくなる場合があります。言葉が出ない、発音がうまくいかない、言いたいことが伝えにくいなどの症状が現れることがあります。
視力の低下
脳の血流が不足すると、視力にも影響が出ることがあります。突然視力がぼやけたり、一部が見えなくなったりすることがあります。これらの症状が出た場合はすぐに医師に相談することが大切です。
めまいとふらつき
脳血管障害の症状として、めまいやふらつきが現れることもあります。歩くときに足元が不安定になり、転びやすくなることがあります。突然のめまいや立ちくらみには注意が必要です。
歩行困難
脳血管障害が進行すると、歩行が難しくなることがあります。歩くのが遅くなったり、ふらついて転倒しやすくなったりすることがあります。
これらの症状が見られた場合、早期の治療が重要です。
